「コミュニケーションを意識したメディア設計が重要になる。」これからの僕らに必要なこととは!鈴木さんにも分かるネットの未来 を読んだ。
「鈴木さんにもわかるネットの未来」っていう、ドワンゴ川上さんの本を読みました。
もちろんここで紹介している話だけではなく、人工知能やビットコインの話などもあっておもしろかったです。
ここでは、「コンテンツとプラットフォーム」の話が個人的に勉強になったのでまとめておきたいと思います。
コンテンツとプラットフォームの話は、最近ネット上でよく議論されている話で、ありふれた話になるかもしれません。
しかし、これらの話はこれからの世界を生きていく僕たちにとって大切な話になってくるのではないかなと思います。
コンテンツのプラットフォーム化
現在のネット上でのコンテンツを考えれば、流通はAmazonやFacebook、またはAppleなどの巨大プラトフォームが主導権を握っている。現在、コンテンツホルダーは収益の大半をその巨大プラットフォームに吸収されている。
これは前提の話です。
ネット時代では、手離れのよい楽なビジネスだと、プラットフォームが有利になり過ぎてしまいコンテンツ側が不利になってしまうのです。大量複製して大量販売するだけのコンテンツ側にとって夢のような黄金時代は終わって、ネット時代には手離れの悪い地道な客商売が大切になるのです。
(113ページ)
お客さんとの直接的な接点をもてないコンテンツホルダーは、プラットフォームの好きなように収益を持っていかれるのは当然の話です。コンテンツはプラットフォームのおかげで世に出られるわけですからね。
著者は将来的には、顧客との接点を死守することも非常に大事になってくると言っています。
理由は、ニコニコ動画やTwitterでも見られるように、自分の特技を「自分で」撮影し、「自分で」動画の編集をし、そして発信する。そして、バズったらもう有名人になって仕事依頼も発生する、というロジックです。もちろんこんな簡単な話ではありませんが。
しかし、このようなセルフプロデュース力が非常に大事になってくるとのことです。
自分のファンクラブを持つこと
顧客との接点を死守することが大事であるという話とつながりますが、自分のファンクラブを作ることが重要であるとも言っています。
これはコンテンツとプラットフォームの関係構造にも関連する話であるので書いておきたいと思います。
著者には、コンテンツ側が将来的にずっとプラットフォームに依存し続けるということはないからという予想があります。
というのも、現在、流通の部分で依存しているのなら、将来的には必ず自分で自分のプラットフォームを作り始める。
それを言い換えると、「自分のファンクラブを持つ」ということ。そこで有料会員制を採用するなど、様々なマネタイズができて、いままでプラットフォームに握られていた利益を自分のものにできる。
この話で、僕の頭をよぎったのが先輩がしている「LINE@」
その人は、自分のLINE@で、読んだ本の紹介など読者にとって有益な情報を発信しています。
これって、マネタイズはされていませんが、概念的にはファンクラブと一緒ですよね。自分のファンを獲得していって、将来的にはマネタイズをし始めるのではないかなあ、と勝手に推測しています(笑)
コミュニケーションを意識したメディア設計が重要になる。
これが、この本でもっとも印象に残っている言葉。
なるほどなあ、と納得できることが多かった本でした。
コンテンツ作成に関わっている方は、読んでみてはいいのではないでしょうか??